「駅伝に詳しすぎるアイドル」 西村菜那子 が、駅伝や陸上競技の楽しみ方を独自の切り口で提案していくWEBマガジン

高校生ランナー密着

エース吉岡大翔選手の高校3年間とこれから

前回に引き続き、佐久長聖高校の取材をお届けします。 今回は吉岡大翔選手(3 年)編です。
実は吉岡選手、既に進学する順天堂大学の学生寮に引っ越しをされていて、長野を離れていたため取材は難 しいかも...というのが当初の話だったのですが、取材日の翌日が佐久長聖高校の卒業式で、前日は長野県にい るため取材が可能になったというミラクルが起き、今回お話を伺うことができました!

吉岡選手といえば、5000m 高校記録保持者であり、全国高校駅伝では 1 度の区間賞、2 度の区間 2 位、さら には高校時代に U20 世界選手権、世界クロスカントリー選手権と世界の舞台にも挑戦したエリートランナ ー。
勝手ながら少し寡黙で一匹狼的なタイプなのかなと思っていたのですが...
取材が始まった途端、そのイメージが変わり、
後輩から「先輩、声張っていきましょうよ~」
「先輩きっと良いこと言うんだろうなぁぁぁ」

と少しいじられる愛されキャラな一面が見られ微笑ましく感じました。

吉岡選手への主なインタビュー内容はこちら。

1 どんな高校生活だったか
2 1番印象的なレース
3 順天堂大学を選んだワケ
4 大学での目標

※吉岡選手インタビューの全編はコラム最後のインタビュー動画を是非ご覧ください。

まず今回の取材で私が 1 番聞きたかったことを最初に質問させていただきました。 「どんな高校生活だったか」
陸上では文句なしの成績。
しかしどんなに良い結果を出そうと彼がインタビュー等で喜びを露わにしている姿はあまり見たことがな
く、悔しそうな顔をしていることがほとんど。
これだけ良い成績を 3 年間で残した吉岡選手はこの高校時代をどう総じるのだろうか... 私がずっと気になっていたことでした。
「高校入学したときに掲げた目標は、全国高校駅伝で区間賞、5000m13 分台でまさかの一年生で全部達成し てしまい...(笑)」
と本人も少し笑っていましたが、私の問いに彼の答えは 「もっと上の景色を見てみたいという思いが強くどんどん目標達成することができて、結果いい 3 年間だっ た」とのこと。
例え、駅伝で日本人最高記録を大幅更新した際も「(留学生と比べ)まったく通用しなかった」とストイック故に悔しい思いをテレビインタビューで答えていた吉岡選手。
そんな彼の口から「良い 3 年間だった」という言葉が聞けてすごく嬉しく思いました。 ただ、そのあとに質問した 1 番印象的なレースが「良い思い出ではないかもしれないけれど 3 年の都大路」と
答えていたあたり、やはり負けず嫌いでストイックな吉岡選手らしさが健在でした。

3つ目の質問は「順天堂大学を選んだワケ」
佐久長聖高校のエースに止まらず、世代トップランナーとして活躍した吉岡選手。
きっとスカウトされた大学もさぞかし多いことであろうと、ダメ元で聞いてみたところ、「ぶっちゃけ...両手 の指くらいには...」と少しためらいながらも謙虚に答えてくださいました。
そんな、たくさんの候補がある中で、進路を順天堂大学へ決めた理由としては、世界を経験している三浦龍 司選手(順天堂大学 /3 年)の存在、そしてせっかく大学へ進学するのならば勉強面でもしっかり学べるところから選出した、とのこと。
個人的には駅伝ファンとして、三浦選手と吉岡選手が同じチームで走ること自体、ワクワクしているのが本 音ですが...(笑)

世界の舞台へ羽ばたく吉岡選手の姿をとても楽しみにしています。
大学に入り、今後の目標としては
「まずはインカレなどの大会で相手が誰であろうと勝ちに行くこと」を挙げていました。
高校時代に留学生に負けてしまった悔しい経験からか、
吉岡選手は前回と今回のインタビューを通して「相手が誰であろうと勝ちに行く」ことに対して強いこだわりを抱いているように感じます。
大学では実業団ランナーの方と戦う大会に出場する機会が増えたり、より強いランナーと走ることが多くな ると思いますが、
高校時代に目標を 1 年生時に達成したときのように、大学でも着実に目標を達成し、さらなる上の舞台で、戦 う吉岡選手を応援していきたいです。
ちなみに箱根駅伝では何区を走ってみたいかを伺ったところ、
その回答は...1 区か 2 区!! チームの切込隊長として先頭を走る日がもしかしたら近い将来訪れるかもしれません...!
終始、真面目で物腰も柔らかく、陸上では圧倒的な成績で後輩たちにかっこいい背中を見せ、私生活では模範な姿以外に、
少しいじられる親しみやすい一面。
佐久長聖高校の先輩後輩分け隔てないチームの温かさは吉岡選手が中心にいたからこそ作り上げることがで
きたものなのではないかなと感じました。
彼のような素敵な選手が同じ長野市出身であること、とても誇らしく思います。
大学に行っても上を目指し続ける吉岡選手の物語にこれからも注目していきたいです。

吉岡大翔選手インタビュー動画はこちら↓

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