本日は10月28日に放送した國學院大学インタビューのスピンオフをお届けします。
出雲駅伝が終わった1週間半後の10月23日。
私は國學院大学の陸上部が生活する寮へ訪問しました。
この日はまず前田康弘監督にお話を伺いました。
出雲を制し、改めてチームの強さを表した國學院大学。
ではなぜ強くなったのか、強さの秘訣を伺ったところ、中間層の成長が鍵となっていることを話してくださいました。
「中間層の選手がエース格に成長した1年。
それによって勝てる戦略の選択肢が増えた」
今までとは違う、歴史を変える挑戦に挑むチームの変化を監督自身も実感しているようでした。
ではなぜ、中間層の選手がエース格に成長したのか。
そこにはキャプテンである平林清澄選手(4年、美方)の存在が大きく影響していたようです。
「平林中心に4年がチームを引っ張っている結果、下級生が育っているため選手間の関係がすごく良い、みんなが平林に勝つつもりでやっている」
平林選手の〝エース〟という立ち位置だけでなく〝キャプテン〟としての統率力を高く評価されていました。
選手間の関係性に関しては、あまり口出しすることなく監督は見守っていることが多いようで、
「(僕が見ていないところで)平林がなんか上手いことやってるんでしょうね」
と平林選手に大きな信頼を寄せている様子が伺えました。
私が、「全日本大学駅伝も優勝できそうですか?」と質問したところ、食い気味で
「そうですね」
と自信をあらわにしていた前田監督。
その言葉通り、見事、國學院大学は全日本大学駅伝を制しました。
まだインタビュー慣れをしていない私でしたが、前田監督が温かく迎えてくださったことにより、緊張が解けて取材をすることができ、監督の気さくな人柄に助けられた1日でした。
監督インタビューのあとにこの日は野中恒亨選手(2年、浜松工業)と辻原輝選手(2年、藤沢翔陵)にもお話を伺いました。
野中選手は出雲駅伝で4区区間賞、全日本大学駅伝でも5区で区間賞と今シーズンに大活躍をした選手の1人。
出雲駅伝の優勝インタビューが印象的で、
「前田監督から箱根前、最後のミーティングでお前は使わないと言われて悔しかった。今年は監督を見返してやるぞと思って走った」
とのアグレッシブな発言は皆さんの記憶にも新しいかと思います。
私はこの日、野中選手に出雲で区間賞を取ったときの率直な心境を伺ったところ、
「区間賞を獲ってチームの優勝に貢献するのが役割。区間賞を狙って獲れたのはよかった」
と自分の役割を冷静に判断しつつ、
「今年は三大駅伝全部出ると決めていたので、やってきたことが報われたこと、自分の名前を広めていけたらと思った」
と熱い胸の内を話してくださいました。
インタビューを通して、野中選手は目標がシンプル且つ明確で、迷わず努力を続けられる芯のブレない選手であることが分かりました。
昨年の悔しさをいよいよ箱根駅伝で晴らす野中選手の姿がより楽しみになりました。
続いては辻原選手のお話を。
まず辻原選手を見た時に私が驚いたのは顔の小ささ!(笑)
思わず「顔、小さいですね」と言ってしまうほど小顔な辻原選手でした。
そんな辻原選手には、出雲駅伝で3区を言い渡されたときの心境を訊ねました。
今年の出雲駅伝は3区に、青山学院大学・黒田朝日選手(3年、玉野光南)や駒澤大学・山川拓馬選手(3年、上伊那農業)などエース級の選手が集い、緊張したかと思われましたが、、、
「僕は目立ちたがり屋なので、平林さん、伊地知(賢造)さんなどの強い先輩が走ってきたこの区間を走れることは嬉しいだけで緊張はなくワクワクでした!」
まさかの全く緊張をしなかった強心臓ぶりを披露。
また、大学駅伝が大好きとのことで、
「有名な選手と走れると、やったー!とテンションが上がります!」
と駅伝ファンの一面も持つ辻原選手でした(笑)
ちなみに今1番推ししているのは青山学院大学の太田蒼生選手(4年、大牟田)とのこと。
何事も楽しみたく、キツめな練習のあとも笑っていたりすることから、
平林選手からは「宇宙人」と言われているようです。(笑)
そんな明るい性格が印象的な辻原選手は神奈川県の二宮町出身。
箱根駅伝4区のコースがご自宅から近いようで、前回に引き続き今回も4区での出走を希望されていました。
インタビューでは終始ワクワクした様子だった辻原選手。
「僕、取材大好きなんですよね〜」とおっしゃっていたので、ぜひメディアの皆さん、辻原選手に積極的に取材してください!(笑)